ロングショートの日本株ブログ

サラリーマン投資家です。短中期の時間軸でロングショートの株式投資ブログです。日経平均や個別銘柄の投資戦略や銘柄分析を記載していきます。

【9629】ピーシーエー

ダウの乱高下に対して相対的に日経平均の強さが出てきている感じがしますね。ショートポジションが急に伸びなくなってきました。途中まで書いていたショート銘柄の記事も利食いして期間が経ってしまい賞味期限が切れてそうなので、新しいポジションについて記事にしてみました。

今回はピーシーエーです。

 

【事業内容】

基幹業務システムのソフトウェア開発、販売をしています。

製造業ではMRP(資材所要量計画)、企業全体ではERP(企業資源計画)というものがあり、在庫や販売、仕入、会計、税務計算、勤怠などを統合的に管理する事で経営効率を高める事を目指します。これらを管理するソウトウェアは基幹業務システムと呼ばれており、PCAは基幹業務システムの開発販売を行っています。

PCAの「PACクラウド Web-API」はSaaSERP市場でトップシェアの位置にあります。

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あるセグメントにおいてトップシェアを取るには、製品力が強い事が必須の条件です。ビジネスモデルや製品の内容を精査するよりも市場の占有率を見た方が現実的で判断に誤りがないと思います。クープマンの市場シェア目標値では41.7%のシェアを獲得すればほぼ逆転は不可能、26.1%のシェアで比較的安定とされているので、A社(おそらくオービックだと思います)やその他勢力からもう少しだけシェアを奪ってしまえば、絶対的な地位を構築できる手前まで来ていることがわかります。つまりPCAの「PACクラウド Web-API」はSaaSERP市場において製品力、競争優位性が非常に強いと考えられるのです。その理由に2008年に業界でいち早くクラウドサービスに進出した先行者利益がある事、13,000以上の事業法人に利用されている規模の経済があり価格優位性が大きい事があると思います。市場シェアが高い事は参入障壁の高さでもあるのです。

この他に売り切りのソフトウエア販売や帳票販売、ストックビジネスの保守メンテナンスの主に4つのセグメントがあます。直近3年のストック比率を見てみると、49.4%→48.6%→53.1%と昨年より急激にストック比率が増しており、利益率の改善が続いているのもこの部分が効いてきているためと思います。ちなみに、直近の1Q時点でストック比率は53%と高いストック比率となっています。

 

【会社予想】

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今期は働き方改革Windows7サポート終了に伴う更新需要、消費増税と特需が満載の状態であるのに対し、11.8%の増収、最終益は7.7%の増益の通期予想となっています。

過去の業績推移を確認してみましょう。

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売上推移ですが、増収基調でありやや強気の予想から控え目な予想になってきています。

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営業利益推移ですが、増益基調であるのに対して会社予想は毎年かなり控え目に出していますね。

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最終利益推移ですが、こちらも増益基調であるのに会社予想は控え目にしていることがわかります。

過去の開示を見ると、ここ数年は上方修正が多く業界環境を見てもかなり控え目な決算予想であり、上方修正が濃厚であると思います。

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直近の1Q決算ですが、特需効果を反映し大幅な増収増益基調となっています。また、特需効果とは別に、赤字であった子会社を売却したことによる赤字削減効果、研究開発費の減少による販管費の圧縮が今期は効いてきており、非常に利益が出やすい状況となっています。

 

【株価指標】

10月11日終値でPER26.4倍、PBR2.09倍

会社予想EPSが146円ですが、現状の業界環境等を考えると控え目に見てもEPS200円程度まで上振れしてもおかしくないと思います。仮にEPS200円まで伸びたとするとPER19.3倍となり成長率やストック比率が50%を超えているビジネスモデルの会社と考えるとまだまだ水準訂正があっていい株価位置と考えます。

 

普段なら投資戦略も記載するところですが、ポジションを持っているので止めておきます。

 

 
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